安定操作期間/ファイナンス期間

安定操作期間

安定操作というのは、相場を動かなくする操作のことで、相場操縦の一種として禁止されています。

ところが、例外的に有価証券を募集・売出するときには一定の条件付で認められています。認められている安定操作を「安定操作取引」と呼んでいます。

なぜ認められているかというと、安定操作取引が行われない場合、募集・売出で大量の有価証券が相場に出てくると通常、その有価証券の値段は下がってしまいます。これでは、値段があらかじめ決まっている募集・売出でその有価証券を買う投資家はいなくなります。

そこで、募集・売出の場合は、安定操作取引を頼まれた証券会社が、募集・売出する有価証券を買い支えて、値下がりすることを防ぐのです。値下がりの心配がないので、投資家は安心して募集・売出の価格でその有価証券を購入できるというわけです。

この安定操作のできる期間を安定操作期間といいます。それが、設問の通り、一般的には、募集又は売出の価格決定日の翌日から、募集・売出の申込最終日までです。


ファイナンス期間

ファイナンス期間というのは、一般的には、有価証券の募集又は売出の発表日の翌日から払込日までをいいます。つまり、問題1で取り上げた「安定操作期間」よりも、長くファイナンス期間の中に安
定操作期間が含まれることになります。

このファイナンス期間は、証券会社は、作為的な相場形成を目的とした注文であるかどうかを十分注意する必要があります。


参考サイト:
株式投資情報と財務分析のバーヤンキャピタル
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